皆様、こんばんわ。

突然ですが、来年は、『うるう年』の年です。
皆様は、『うるう年』の計算方法について、ご存じでしょうか？

実は、『うるう年』は、4年に1度とは限らないのです。
『うるう年』の計算方法は、以下のようになっております。

　●西暦が400で割り切れる年は『うるう年』
　●西暦が100で割り切れず、4で割り切れる年は『うるう年』

なぜこのような計算になるのかの説明は割愛しますが、来年の2020年は『うるう年』となります。

前置きが長くなりましたが、第2回目のブログの題材は、「なぜ『うるう年』に「逆打ち（ぎゃくうち）」で四国八十八ヶ所めぐりをするようになったのか」について、書いていこうと思います。

まず最初に、 『うるう年』の年に「逆打ち」で四国八十八ヶ所めぐりをすると、ご利益が3倍になると言われているんです。
ご利益が3倍になるなんて、すごくお得ですよね！

それでは、ここからは「どうして『うるう年』の年に「逆打ち」で四国八十八ヶ所めぐりをするようになったか」について、書いていこうと思います。

この疑問を解決するためには、まず「右衛門三郎（えもんさぶろう）」のお話を知る必要があります。
それでは、簡単に書いていきますね。

　～ ～ ～ 　右衛門三郎伝説 　～ ～ ～　

昔、鉢塚衛門三郎（右衛門三郎）という富豪で強欲非道な者がいました。

ある日、この右衛門三郎の屋敷の前にみすぼらしい身なりの僧が現れ、托鉢（たくはつ）をしようとしました。
托鉢とは、僧が修行のため、鉢(はち)を持って、家の前に立ち、経文を唱えて米や金銭の施しを受けて回ることをいいます。

強欲非道な右衛門三郎は、何回も何回も托鉢をしにくるこの僧を毎回追い返しておりました。
そんなある日、何回も来る僧に対し、ついに衛門三郎が怒り、持っていた竹箒（たけぼうき）で僧が持っている鉢を叩き落として、8つに割ってしまいました。その後、この僧は、屋敷の前に現れることはなくなりました。

それからというもの、衛門三郎のまわりで不幸が次々に起こり始めました。
衛門三郎には、８人の子どもがいたのですが、毎年１人ずつ亡くなってしまったのです。

その時、ようやく以前追い返していた僧が弘法大師だと気付いたと同時に、自分のしてきた罪の大きさに気付きました。
そして、これまでの自分の強欲非道な行いを改め、また、弘法大師に許しを請うため、四国巡礼の旅に出る決心をしたのです。

それからというもの、衛門三郎は何回も何回も四国巡礼を行いました。
しかしその間、弘法大師には１回も会えなかったのです。

ちょうど２０回目の四国巡礼が終わったとき、衛門三郎は、四国巡礼を逆に回っていくと弘法大師に会えるのではないかと考えました。
そして、２１回目、『うるう年』の年に「逆打ち」を始めたのです。

そんな中、衛門三郎は「第１２番札所　焼山寺」に向かう途中にある杖杉庵（じょうしんあん）で病に倒れてしまうのです。

その時でした。
死期が迫りつつある衛門三郎の前に弘法大師が現れたのです。

衛門三郎は、泣きながら弘法大師にこれまでの行いをお詫びし、許しを請いました。
そして、弘法大師に「来世には河野家に生まれ変わり人の役に立ちたい」と託して息を引き取りました。
弘法大師は、石に「衛門三郎」と書いて衛門三郎の手に握らせました。

それから翌年、河野家に長男が産まれました。
その子の手は、産まれた時から固く握られ全く開きませんでした。

心配した両親は、お寺に祈祷に連れて行くとようやく手が開き、中から「衛門三郎」と書かれた石が出てきたのです。

　～ ～ ～ ～ ～ ～～ ～ ～～ ～ ～　

このような伝説があり、『うるう年』の年に「逆打ち」をすると弘法大師に会えたということから、ご利益が順打ちより多くもらえると言われるようになりました。

今後、四国八十八ヶ所めぐりに行きたいと思っている皆様は、『うるう年』の年に「逆打ち」を検討してみてはいかがでしょうか。
また、衛門三郎が弘法大師と出会った「杖杉庵」にお立ち寄りしてみてはいかがでしょうか。

それでは、第２回の記事はここまでとさせていただきます。

最後までお読みいただきまして、有難うございました。